11歳までにあごを正しく成長させる
あごの成長は11歳までが肝心です。
それは、12歳になるとあごの成長が徐々に完了するからです。
すなわち、12歳までに正しい位置にあごの成長を導くことが大切です!
もし、お子さんの歯並びが悪くなる可能性が予測される場合、なるべく早く矯正歯科に相談することをお勧めします。
その際、注意すべきことがあります。
”子供にしかできない矯正(=一次矯正、予防矯正)” かどうか、とういことです。
この一次矯正や予防矯正は最近になって日本でも行われるようになりましたが、つい最近まで子供も大人と同じ矯正(二次矯正、本格矯正)が行われるのが一般的でした。
子どもにしかできない矯正とは、歯並びだけでなくあごの発育を正しい位置に成長させる矯正です。
繰り返しますが、
11歳までは、まだあごの発育を修正できる可能性が残っています。
この時期に矯正を行うことは素晴らしいことで、それは一次矯正がまだ行える時期だからです!!
12歳を過ぎて矯正治療を行おうとすると、ほとんどの場合大人の矯正(二次矯正、本格矯正)をすることになります。
それしかできないのです。
あごはもうその状態のままで、歯だけに力を加えて矯正します。
もともとスペースが足りなくて歯並びが悪くなっているので、歯をきれいに並べようとするとあごのスペースが足りません。
そこで行うのが抜歯です。
上下左右計4本の永久歯を抜いてその分のスペースを利用して残りの歯をきれいにならべていきます。
このような抜歯矯正が今までは一般的でした。
よく、「抜くのに選ばれたこの4本の歯は、いらない歯なのですか?」
と質問があります。
決していらない歯ではないのです!
人間の体にいらないものは備わっていません。
将来、歯を抜かずにすむためにも11歳までの正しいあごの成長が大切であり、この時期に矯正するのであれば成長を正しく導いてくれる補助となる矯正装置を使うことが最善です。
この考え方を、一次矯正、または予防矯正といいます。