歯のエナメル質の厚みは 0.5mm ~1mm程度あります。

歯を並べるために 歯の側面を 0.25mmほど削る

歯の両端を0.25mm 8本削ると 4mm得られます

このようにして 歯の接触点を少しだけけずって歯を並べるための

IPRという技術があります。

私たちの矯正治療の考え方では極力 歯を削らない 抜かない

無理な力をかけない という考え方から

歯の側面を少しけずって 歯を並べるための 歯のスライスに関して

否定的だったのですが

正しい 歯列というのは 眼鏡橋のように アーチによって安定しています。

歯の外側の長さをエクストラドーズ 歯の内側の長さをイントラドーズといい

エクストラドーズとイントラドーズの長さを安定させるためにIPRをすると

歯が以前の位置に戻ろうとする力の抵抗形態になりアーチが安定します

このように歯の アーチを安定させるためのIPRであれば 積極的に

取り入れたも良いと思うようになりました。

天然の歯ではイントラドーズとエクストラドーズのバランスが悪い場合もあり

アーチが安定しにくいこともあるのです。

多くの場合 歯を並べるスペースを得るためだけに IPRをしているので

この場合は イントラドーズとエクストラドーズの距離が理想とは逆となり

アーチが安定しにくくなります。

また歯並びが悪くなる原因である 舌の位置は 矯正後の安定にも

大きく影響を与えているため

成人矯正においても 筋機能訓練は必須になっています。

機能を改善していくためには 患者様自身が積極的に矯正治療に参加する

必要があります。